お役立ち情報（相続発生後編）②

1. 不動産が相続財産の主なもので共有を避けるため、分割する方法に換価分割や代償分割があります。物件単位で分割が可能であれば現物分割をします。

2. 換価分割と代償分割の違いをしっかりと検討します。特に相続税のみならず、譲渡所得税の影響も検討します。

3. 換価分割は売却前に共同名義にするか単独名義にするかを決め、その内容を遺産分割協議書で明記をします。

1. 土地の国庫帰属制度は2023年4月27日から開始された相続後の対応の選択肢の一つになりました。モラルハザードの防止のため要件が厳格になっています。

2. 相続や遺贈によって取得した相続人が申請できます。孫は対象外です。ただし、対象にならない土地（却下）や審査要件に合致しないと国は引き取ることができません。

3. 標準審査期間は半年から１年かかります。申請書は行政書士などが代理できますが、申請は本人が法務局の本局に対して行います。

1. 遺言書で遺言の相談をした士業をそのまま遺言執行者に指定しておくことがスムーズです。指定がない場合、相続人が家庭裁判所に遺言執行者の申し立てをするか、相続人全員で手続をします。

2. 平成30年の民法改正で遺言執行者の立場や役割と権限が明確になりました。主に①相続人と相続財産の確定、保全　②名義変更手続、債務返済など遺産の分割執行の業務からなります。

3. 土地の特定財産承継遺言（「相続させる」）があったときは登記をしないと法定相続分を超える分は第三者に対抗できなくなりました。このため、遺言執行者が登記をできることになりました

1. 民法改正で遺言執行者の権限が明確になり、就任通知、遺言の開示、財産目録の作成、相続財産の換金、名義変更、認知、廃除など大きな権限があります。復任権（誰かを指名する）も認められました。

2. 遺言書作成⇒遺産分割協議⇒遺言執行と行政書士など同じ専門家に依頼することで、被相続人の想いを円満にスピーディに実現することが可能になります。

3. 各執行手続で誤解や後戻りがないように、遺言執行人と相続人の間で書類授受の受領証や引渡証などを交付することがよいでしょう。